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相続コンサルタント/FP/行政書士の野積です。

いつも、ブログをお読みいただき、
ありがとうございます。

■認知症の人にとっての意思決定支援について考える

政府与党(公明党)にて、
「認知症施策推進基本法案」の提出を検討
している、との記事をみかけました。

認知症の人の意思を尊重した支援
どこで暮らしても日常生活や社会生活が
できるよう支援を受けられること、
などが骨子になるようです。

認知症への対応で困惑が生ずるのは、精神障害や
知的障害のように、先天的なものでないこと。

若いころからしっかり者のお母さんが、
最近なんだか変なことを言うようになった。

物忘れが進んできた。
さっき頼んだことを、忘れてる。などなど。。

子供にしてみれば、「えっ、どうしたの!」
と言いたくなるようなことが増えてきます。

認知症は、治ることはないそうですが、
早期に医療や福祉的なケアをすれば、
進行を遅らせることは可能とのことです。

認知症が進むと、その本人はだんだんと
正常な判断ができなくなります。

その判断力を、民法では「事理弁識能力」
といい、端的にいえば損得勘定のことです。

例えば、商品購入の契約をするときに、
その価格に対して、自分が得られるメリットを
合理的に判断するための能力です。

高齢の方が、訪問販売で必要もない高額の布団を
山ほど買わされたなどの事件も耳にします。

「高額で高級な布団が大好き!」という判断の
上であればよいですが、、、

一方で、認知機能が低下している場合に、
何も本人に決めさせないというのも、
問題がありそうです。

そこで出てくる考え方が、
「意思決定支援」

日本語的には、判断力が低下した人のために、
身近な人が本人に助言するなどして、間違った
判断をしないよう助けてあげる、という感じです。

この場合は、「助ける側」が主体になってます。

「意思決定支援」、英語では、
Supported Decision Making
というそうです。

直訳して、「サポートされた意思決定」という
ニュアンスとのこと。

少々、さきの日本語のイメージと違いますね。

こちらは、意思決定する本人が主体という
感じがします。

言葉というのは大事ですね。

実は、グローバルスタンダードは、英語で表記
された概念とのこと。
(福祉系大学の先生の説明によるので、
間違いないと思います。)

本人の意思を最大限尊重しつつ、
足りないところを補う、という考え方。

この場合は、本人が少々奇想天外な要求を
言っても、出来るだけ実現してあげよう
ということになります。

認知症傾向が出ている人は、独自の世界
(昔の楽しかった頃、青春時代など)に
生きてるともいわれます。

その中での要求は、本人にとっては、
心からの叫びかもしれません。

シルバー世代の皆様、自らも
「Supported Decision Making」
という対応をして欲しいと思いませんか。

■■ 編集後記 ■■

普段、何気なく使っている言葉も、その
意味のルーツを探ることが大事だなと
思いました。

「何となく分かったような感じ」
というのが、良くないのでしょう。

日本人は、あまり白黒つけないのが
スマートと思う人が多いですが、
白黒をキッチリつけることが大事な
場合もありますね。

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